今回は希望とは全く違う収納を作られてしまったという体験談です。
「そんなことあるの?」
と思ってしまいそうですが、これは十分あり得ます。
注文住宅はあなたと設計士との話し合いで作られています。
人間同士の話し合いである以上、必ず伝達ミスや認識違いは起こりうると考えておくべきです。
今回はそれを痛感させられる内容となっています。
ぜひ参考にしてください。
今回は希望とは全く違う収納を作られてしまったという体験談です。
「そんなことあるの?」
と思ってしまいそうですが、これは十分あり得ます。
注文住宅はあなたと設計士との話し合いで作られています。
人間同士の話し合いである以上、必ず伝達ミスや認識違いは起こりうると考えておくべきです。
今回はそれを痛感させられる内容となっています。
ぜひ参考にしてください。
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家を建てたのは2000年のことです。転勤族で埼玉県から名古屋、大阪と移り住み東京に転勤となり、現在住んでいる市に引っ越してきたのです。
マイホームを建てようと夫婦で考えたことはなかったのですが、月々の借家の家賃がもったいないと思うようになりました。
借りていた家は、お湯の温度を調整する装置がついていなくて、蛇口のみで温度を調整しなくてはなりませんでした。
調整したはずの湯が突然熱湯になるため、この家で2回目の冬を迎えたくないとも思ったのです。
家探しをスタートしましたが、大きな買い物である家を建てるには、住宅ローンをはじめ、全てにおいて無知でした。
一番失敗したと後悔しているのは押入れです。
1階にも和室があるのに、主人は「和室にふとんで寝るんだ」と言って、2階の一室も和室にすると譲りません。
2階には、洋室が他に2室あります。
二つとも畳間で、子供部屋にする予定でした。
長男の部屋には設計上半間のクローゼットしかできないと言われました。
洋服の収納を考えると、大きなクローゼットは絶対必要です。
そこで、次男の部屋にクローゼットを作ってもらうようにお願いしました。
家が完成して、次男の部屋に入ってみるとクローゼットがあるはずの所には、大きな吊り押入れがあったのです。
和室にあるのと同じ奥行きと幅なので、部屋の中で異様に大きく感じられます。
吊り押入れは、引き戸になっています。
ショックを受けながらも引き戸を開けてみると、中は二段になっていました。
上の段に物を入れやすくするためなのでしょうか、中途半端な高さのところにしっかりしたバーが通っています。
私は言いました。
「クローゼットのつもりだったのに、吊り押入れになっているなんて驚きです。
このバーの高さでは、コートはまずかけられませんね。ジャケットはかけられるんでしょうか」
建築確認の担当者は
「無理でしょうね。
ジャケットの下がついてしまいます」
と答えました。
「じゃあ、何をかけるためのバーなのでしょう」
と私は思わず強い口調になってしまいました。
担当者は、無言です。
押し問答の末、この押入れをクローゼットに作り直すのに20万円、壊すだけでも10万円がかかることがわかりました。
施工会社のミスと思って図面を見ると、あろうことか図面は吊り押入れになっていました。
不動産会社の営業担当と施工会社の担当者と主人と私で打ち合わせをした時のことを振り返ってみました。
「和室にしてしまったから、洋服がかけられないわ。クローゼットがほしいですね。」
と私が言った時に、吊り押入れの話をしたのは不動産会社の営業担当者でした。
「吊り押入れにすれば、押入れの下の部分があきます。
空いたスペースにベットの一部が入るので、部屋が広く使えますよ。」
と言っていたのを思い出しました。
でも、肝心な、私がその時なんと答えたかは覚えていません。
私は、ただただ、クローゼットができると思い込んでいたのです。
自分の希望が伝わっているかどうか、その打ち合わせの場で再確認すべきでした。図面のチェックも大切です。
「クローゼットがほしいと言ったけれど、吊り押入れでいいとは一言も言っていません」
と後から主張しても図面がすべてです。
その打ち合わせの日は、外壁のカラーや1階2階にあるふすまの模様を決めました。
トイレ、リビング、洗面所、廊下や階段の壁紙を何にするかもその日に決めたのでした。
「外壁のカラーを考えておいてください」と事前に言われていました。
外壁のカラーは建築中のよその家を参考にして考えていましたが、厚い見本帳から「壁紙を選んでください」と急に言われても迷うばかりでなかなか決められませんでした。
決めることがたくさんある緊張感から次第にいっぱいいっぱいになっていったように思います。
もともと詰めの甘い私の悪い所がこの吊り押入れ問題にでてしまったようにも感じられます。
主人も「寝室を和室にしたい」の主張のみでした。
夫婦二人とも打ち合わせの時に自身の希望を再確認すべきでした。
図面も夫婦二人でじっくり確認しなくてはいけませんでした。
住んでいた家と建築する家は近かったのだから、遠くで見守るだけでなく、差し入れでも持って時々大工さん達の所に顔を出すことも大切だったと思っています。
高校の時、家庭科の先生が「自宅を建てる時、ずいぶん勉強してから建てたのに、いろいろ気に食わないところがあとからでてくるものだ」と言っていました。
3回建てて初めて納得できる家になると聞いたことがあります。
でも、何回も家を立てられる人はなかなかいません。
家を立てるときの注意点など、ネットですぐに検索できる時代です。
家を建てるには、事前の勉強とひとつひとつ確認していくことが大切だと痛感しています。
体験者さまが言われたように、注文住宅では図面は何を言ったかを証明するための物となります。
議事録みたいな物です。
私もクローゼットの仕様が注文と完成で違うという経験をしました。
幸いにも私の場合は使えないことはなかったのですが、体験者さまのような明らかに使えないクローゼットにされたら激しく文句を言うのも納得できますね。
使えないと分かっていたらアドバイスをくれても良いと思うのですが…
多くの体験者さまが言うように、注文住宅では決めることがものすごく多いです。
そして、それらをじっくり決める時間がありません。
だから、何を言ったか忘れてしまうことも多々あります。
できることなら打合せをした日だけでも日記をつけておくと良いかもしれませんね。
私は疑問や不安に感じたら何回でも担当者に確認をしていた覚えがあります。(それでも多くの失敗をしてしまいましたが…)
あとは体験者さまが言うように図面を細目に確認するべきです。
建設が始まってからでは直せない、また直しに追加費用が必要という項目も多々あります。
細目に間違いが無いか確認することが少しでも失敗を減らすコツなのではないかと思います。
貴重な経験談をありがとうございました。
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